【セミナー分野】電子材料
【タイトル】電気絶縁の基礎と劣化対策への応用
~絶縁破壊のメカニズムを習得し、劣化への対策や高電圧での絶縁技術に役立てる!
【講師】飯田 和生 先生(三重大学 名誉教授)
1980年三重大学大学院工学研究科電気工学専攻修士課程修了、三重大学工学部助手、
1988年工学博士(名古屋大学)、1994年助教授、2006年教授、2021年退職、この間、
高分子電気絶縁材料の電気特性に関する研究に従事する。
2016年㈱三重ティーエルオー社長就任、2023年6月社長を退任し、社外取締役となり
現在に至る。
【開催日時】 令和6年2月7日(水)(10:00-16:15、講義5時間 1日集中)
※ 午前10:00-12:00、昼休憩12:00-13:00、午後13:00-16:15(休憩15分)
【実施形式】 オンライン開催(Zoom)
【参加費・1名様】
●三重TLO会員 27,500 円(税込み)、三重TLO会員以外 33,000 円(税込み)
※三重 TLO 会員へ入会するには別途年会費が必要です。詳細はこちら。
【申込締切】 令和6年1月31日(水)
【ご参加いただきたい方】
・業務で電気絶縁の知識と対策を必要とされる方(電力・電気・電子機器、自動車、
航空宇宙、医療機器、他)
・電気絶縁用途を想定した高分子複合体の開発を行っている素材メーカの技術者
・数100V以上の電気絶縁を扱ったことのない製造メーカで、より高い電圧での絶縁の
開発を行っている技術者
【研修を通じて得られること(習得できる知識)】
・高分子材料に高い電圧を加える際に生じる現象の理解
・高い電圧が加わる高分子絶縁材料に生じる劣化現象と対策
・高分子材料を絶縁材料として用いる際の留意点
【研修の趣旨】
絶縁材料に加わる電圧が高くなると低い電圧では起きない部分放電など高電圧特有の現象が
起き、絶縁特性が劣化、ついには破壊に至ることがあります。
本セミナーでは絶縁材料として広く用いられています高分子材料の誘電・絶縁特性の基礎に
ついて説明するとともに、高分子絶縁材料の絶縁破壊がどの様な過程を経て生じるかについて
説明しつつ、絶縁破壊のメカニズムについて説明するとともに、電力、高電圧機器、EV/HEV
などで用いられている高分子について解説します。
基礎的な物理現象から話を始めて、高電圧印加の際にほとんどの寿命を決める要素である部分
放電、トリーがどの様な影響を及ぼすか、それらの評価方法などを理解するとともに、絶縁特性
の劣化を経て破壊にいたる場合にどの様な要因が影響を及ぼすか、複合体において劣化に伴う
破壊に及ぼすフィラーの効果について説明しつつ、それらにフィラーがどの様に絶縁破壊に
いたる過程に影響を及ぼすかを理解できる様説明します。
皆様方の積極的なご参加をお待ちいたします。
目次
1. はじめに - 基本的な物理現象についての理解の大切さ
1-1. 気体の絶縁破壊理論は固体を考える時にも大切
1-2. 液体・固体中への電荷の供給
1-3. 絶縁での弱点
2. 高分子材料の誘電特性
2-1. 誘電率及び誘電損率の周波数特性
2-2. 電子分極と原子分極
2-3. 配向分極
2-4. 緩和時間の分布
2-5. 高分子の分子構造と誘電特性
2-6. 複合体の誘電特性
3. 高分子絶縁材料の電気伝導特性
3-1. イオン伝導
3-2. 電子性伝導
4. 高分子絶縁材料の短時間破壊のメカニズム
4-1. 高分子の絶縁破壊
4-2. 電子的破壊
4-3. 熱破壊
4-4. 機械的破壊
5. 高い電圧を用いるところでの高分子材料
5-1. 電力ケーブル
5-2. 電力機器
5-3. EV/HEV
(1)EV/HEV での電圧波形
(2)耐インバーターサージ性エナメル線
(3)高 PDIV 化のための低誘電率エナメル電線
6.高分子絶縁材料の長時間破壊とフィラーの効果
6-1. 高分子材料の劣化現象
6-2. 部分放電とトリー
6-3. 部分放電特性の評価
6-4. V-t 特性
6-5. フィラーの効果
6-6. フィラー/高分子界面の影響
6-7. フィラーによるトリー劣化抑制
7.まとめ、質疑応答
【備考】参加費の請求書と参加人数分のテキストを<申込責任者>へ郵送させていただきます。
開催日の1週間前に、受講用の<URL,ID、パスワード>を<申込責任者>へメールにて
連絡いたします。
コンサルタント、教育機関等のお申込みはお断りします。本講座の録画・録音は禁止
いたします。
やむを得ぬ事情により内容等を変更する場合がございます。