【セミナー分野】電子材料
【タイトル】高分子材料による電気絶縁の基礎と劣化対策への応用
【講師】三重大学 名誉教授 飯田 和生 氏
※本セミナーは企業向け個別研修(受託事業)としてお申込みいただけます。担当者より折り返し連絡させていただきます。
【習得できる知識】高分子材料に高い電圧を加える際に生じる現象の理解と絶縁材料として用いる際の留意点
【講座の趣旨】絶縁材料に加わる電圧が高くなると低い電圧では起きない部分放電など高電圧特有の現象が起き、絶縁特性が劣化、ついには破壊に至ることがあります。
本講座では絶縁材料として広く用いられています高分子材料の誘電・絶縁特性の基礎について説明するとともに、高分子絶縁材料の絶縁破壊がどの様な過程を経て生じるかについて説明しつつ、絶縁破壊のメカニズムについて説明するとともに、電力、高電圧機器、EV/HEV などで用いられている高分子について概説します。
基礎的な物理現象から話を始めて、高電圧印加の際にほとんどの寿命を決める要素である部分放電、トリーがどの様な影響を及ぼすか、それらの評価方法などを理解するとともに、絶縁特性の劣化を経て破壊にいたる場合にどの様な要因が影響を及ぼすか、複合体において劣化に伴う破壊に及ぼすフィラーの効果について説明しつつ、それらにフィラーがどの様に絶縁破壊にいたる過程に影響を及ぼすかを理解できる様説明します。
目次
1. 基本的な物理現象についての理解の大切さ
1-1. 気体の絶縁破壊理論は固体を考える時にも大切
1-2. 液体・固体中への電荷の供給
1-3. 絶縁での弱点
2. 高分子材料の誘電特性
2-1. 誘電率及び誘電損率の周波数特性
2-2. 電子分極と原子分極
2-3. 配向分極
2-4. 緩和時間の分布
2-5. 高分子の分子構造と誘電特性
2-6. 複合体の誘電特性
3. 高分子絶縁材料の電気伝導特性
3-1. イオン伝導
3-2. 電子性伝導
4. 高分子絶縁材料の短時間破壊のメカニズム
4-1. 高分子の絶縁破壊
4-2. 電子的破壊
4-3. 熱破壊
4-4. 機械的破壊
5. 高い電圧を用いるところでの高分子材料
5-1. 電力ケーブル
5-2. 電力機器
5-3. EV/HEV
(1)EV/HEV での電圧波形
(2)耐インバーターサージ性エナメル線
(3)高 PDIV 化のための低誘電率エナメル電線
6.高分子絶縁材料の長時間破壊とフィラーの効果
6-1. 高分子材料の劣化現象
6-2. 部分放電とトリー
6-3. 部分放電特性の評価
6-4. V-t 特性
6-5. フィラーの効果
6-6. フィラー/高分子界面の影響
6-7. フィラーによるトリー劣化抑制
【所要時間】 約4時間
【実施形式】 対面セミナーもしくはオンライン会議システムによるオンラインセミナー
※対面セミナーの場合、会場費・会場までの交通費はお客様負担となります。
【必要となる費用】
●受講料 59,600 円(税別) <5名様まで受講可能>
(会員価格 49,800 円(税別) <5名様まで受講可能>)
三重 TLO 会員向け ※三重 TLO 会員へ入会するには別途年会費が必要です。
※5名を超える場合、6名様以降は 1名につき 10,000 円【会員価格 1名 5,000円】(税別)の追加費用が必要になります。詳しくは弊社担当者にお問い合わせください。